第15回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム (第21回日本データベース学会年次大会、2023年3月)にて、以下の論文を発表いたしました。
「パイナンバーを用いる外挿モデルの生成」(DEIM Forum 2023 1a-2-4)
一般に,機械学習モデルによる外挿は困難であり,これにより活用に制約が生じる.例えば新製品を開発する際,その新規性ゆえに,いずれかの説明変数(設計値や条件)が過去製品データの外挿領域に存在することが理由で,機械学習モデルが活用されないことがある.本論文は,パイナンバー(無次元量)を用いる外挿方法を提案する.本方法は,現象に対する人の知見や変数の単位を必要とせず,データからパイナンバーを自動生成する.パイナンバーが既知となれば,説明変数ベクトルが外挿領域に存在していても,パイナンバー変換・逆変換により,内挿領域にある説明変数ベクトルへ変換されれば,予測可能となる.円板の大たわみ現象に関するデータを用いた検証の結果,本方法により支配方程式に含まれるパイナンバーがデータから自動生成された.生成されたパイナンバーを用いたパイナンバー変換・逆変換により,外挿領域を含む領域に分布する説明変数ベクトルについて予測可能/不可能が判定された.予測可能と判定された説明変数ベクトルについては,内挿領域からの領域拡大の程度によらず,内挿と同等の精度で外挿が可能であることが示された.
上記論文の冒頭より抜粋